最果タヒ「夜景座生まれ」ブックレビュー

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書籍

最果タヒさんの最新詩集「夜景座生まれ」のレビューです。

最果タヒさんのプロフィール

現在もっとも注目されている詩人の最果タヒさん。

主な作品としてはエッセイ集に『きみの言い訳は最高の芸術』『「好き」の因数分解』、小説に『星か獣になる季節』『十代に共感する奴はみんな嘘つき』などあります。

吉岡里帆さんの写真集にも詩を寄稿したり、虹のコンキスタドール(アイドル)への歌詞提供など幅広い活動もしています。

現在渋谷では最果タヒ展が行われており、名古屋、大阪と続いて行われていく予定です。

最果タヒ展「われわれはこの距離を守るべく生まれた、夜のために在る6等星なのです。」レポート

夜景座生まれの紹介

現代のその先を切り開く、運命の第8詩集。

主にyom yomでの掲載とネット、さらに書き下ろしを加えた43個の詩がまとめられています。

表紙デザインは佐々木俊さん。

帯は伊藤亜紗さん。

私の好きな詩は

カードにもなっている

「流れ星」

緊急事態宣言が出るかどうかの時に書かれた「静寂の詩」

他にも

「傷痕」

「天国手前」

「彗星」

詩自体を載せることはできませんが、是非手に取って読んで欲しいです。

最果タヒさんの詩をまだ読んだことない人へ

最果タヒさんの詩はとても異色です。

詩に深く触れてなかった人や国語の教科書のような感覚を持っている人には、最果タヒさんの詩に少し戸惑うかもしれません。

実際私がそうでもありました。

文章がどこか複雑で悪い言い方だと支離滅裂。

頭で想像しずらい、解釈の難しいものと感じていました。

しかし今は違った感覚でいます。

言葉がとても生々しいのです。

人間の不器用さや未熟さ、表現力がとても生々しい形で書かれています。

綺麗でリズム感のある詩は心地よい。

それはもちろんです。

ただ人間は生きている中で常に美しさや前向きな気持ちを表現できているものではないと思います。

言葉で簡単に見出せないものを言葉でさ紡ぐ。

時に鋭利で痛みもあるけど、でも大切に寄り添ってくれる言葉があります。

そんな言葉を肌で生々しく感じられるのが最果タヒさんの詩です。

難しく読む必要は無いと思うし、苦手なら避けてもいいと思います。

少しでも何か自分を写してくれる言葉を詩の中で見つけられたら最高です。

最果タヒさんの詩集が未知の世界な人もずっと愛している人もみんな読んで欲しいなと思います。

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