「エヴァンゲリオン」や「シン・ゴジラ」「シン・ウルトラマン」でお馴染みの庵野監督による最新作「シン・仮面ライダー」の映画が公開されました。
いわゆるこの「シン・○○」シリーズは特撮の名作を現代版かつ、庵野節に作りあげているシリーズです。
実際、今作の「シン・仮面ライダー」もその作風に賛否両論になっているようですね。
この記事では「仮面ライダー」をあまり知らない方や、賛否あるし観ようかどうか迷っている人に向けた記事になっています。
多少なり本編に引っ掛かりそうな部分が出てしまうかもしれませんが、基本はネタバレしないでご紹介できればと思います。
原作を知らない初心者も楽しめるポイント3選
テンポが良くて流れがわかりやすい
「仮面ライダー」シリーズ自体、他の特撮作品より大人向けで難しい内容が多いんですよね。
「シン・仮面ライダー」は良くも悪くも細かい要素を省いているので、物語のテンポが早くて観やすいと思います。
あくまで主人公まわりを中心にしているので、複雑な背景や関係も少なくて流れがつかみやすくなっています。
ただ、登場人物の深堀があまりされないまま進んでいくので、感情移入はしづらいかもしれません。
知識がないとふわっとしてしまいますが、作品にゆだねてその時その時の展開を楽しむことが良いのかなと感じます。
緑川ルリ子の魅力
登場人物の深堀があまりされないという話をしました。
ですが、「緑川ルリ子」役の浜辺美波さんは作品を通して存在感がかなり際立っています。
言葉や仕草、表情と1シーンごとに惹きつけられるものがありますし、正直この作品の主人公であると言ってもいいです。
オリジナルと少し異なる「緑川ルリ子」の物語にも注目してほしいと思っています。
SHOCKERの構成員
SHOCKERという悪の組織が登場します。
「持続可能な幸福を目指す愛の秘密結社」ということですが、単純に世界征服を企む組織として考えていれば大丈夫です。(映画でも説明されます)
そのなかで人間と昆虫をオーグメント(合成、改造のようなこと)した怪人が現れます。
特撮の敵ならではの絶妙な気味の悪さとユニークな姿は、楽しめるポイントでもあります。
特に役者の無駄遣いだろうと思うような、豪華な顔ぶれで登場しているのも注目です。
シーンではわからなかったのに、エンドロールで判明して驚くといった楽しみもあります。
余談ですが、「シン・仮面ライダー」でも「シン」シリーズでお馴染みのキャストが登場していますので、そういった発見も面白いかもしれません。
こんな人には苦手かもなポイント3選
ちょっと生々しい血の描写
戦闘シーンがたくさん出てきますが、結構な量の血液シーンが流れます。
特撮や戦闘ものにはしょうがないとも思いますが、やたらと血液が吹きだすというところを強調しており、苦手な方には辛いかもしれません。
ただ、一般人が生々しくやられてしまうといった描写はないので、特撮としてわりきってしまえるなら問題ありません。
PG12指定されているので、そのあたりの理解はしておいた方がいいですね。
特撮を楽しめない人
これは結構大事なところで、「シン・ゴジラ」は特撮っぽさが意外となく、一般的に受け入れられていました。
ですが、「シン・ウルトラマン」ではより特撮としてのマニアックな部分も濃くなり、今作の「シン・仮面ライダー」ではさらに色濃くなっています。
戦闘シーンなどでも、「あれ?もうちょっとこんなシーンにしてくれたら…」と思ったりするかもしれませんが、特撮作品として受け入れていくしかありません。
この部分の耐性が無い人にはちょっと楽しみにくい作品なのかなと思ってます。
一般受けというより、ファン向けな作品である
これも先ほどの「特撮を楽しめない人」につながる話でありますが、庵野監督は「シン・仮面ライダー」を「仮面ライダー」という作品の現代版でリブートしています。
でも、それは一般向けに作ったとは別の話なんですよね。
どちらかというと、作品の本質的な魅力やこだわりを求めて現代の映像にしているので、作品ファンだった人を喜ばせる意図の方が強いです。
なので、どうしても作品を知らない人は置いてかれる気持ちになります。
それと庵野作品は受け手に考察して補完してもらう作風も多いので、説明不足なところも目立ちます。
2時間の中で物語を完結するとなると、どうしても難しい問題なのかもしれません。
まとめ(少しでも気になるのであれば)
「シン・仮面ライダー」の完全な予習とまでいきませんが、何か雰囲気を知っておきたいのであれば、無料公開されている「仮面ライダー」を観てもいいと思います。
人物の関係性を覚えるというより、仮面ライダーの世界観を知っておくだけで、大分受け入れやすくなるからです。
初心者としてのおすすめ度は、他の「シン・○○」シリーズよりハードルが高いのが正直なところです。
ですが、特撮に少しでも興味があるなら行くべきでありますし、新しい作品の刺激にもなるかもしれません。
また、この作品をきっかけに「仮面ライダー」を気になってくれるなら、嬉しい要素だと思います。
ということで、以上が「観る前に知っておくべきポイント」のご紹介でした。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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